美術教育のための「能力」観の研究

書誌事項

タイトル別名
  • A Study of the Concept of "No-Ryoku (Ability)" for Art Education
  • ビジュツ キョウイク ノ タメノ ノウリョクカン ノ ケンキュウ

この論文をさがす

抄録

今,わが国の教育改革で「能力」観が注目されるのは,アメリカやPISA調査でのcompetencyの重視と「新しい学力観」が内包する傾向などがある。ここでは,日本語の「能力」を, ability, faculty, potentiality, capacity, competencyという英語の用法を通して,美術において働く「能力」の現れとして,その多様な側面を分析する。特に,competencyについて,アメリカでは競争的能力として強調されるが,PISA調査やフィンランドなどでは,個人の他者や社会との関り方まで広い意味で使われ,わが国の新しい学力観とも共通する「共創」力でもある。また,評価の観点としても,「能力」観の分析は有益である。capacityやcompetencyを含む「能力」観から,美術活動における「感性」の働きを再考するのが今後の課題である。

収録刊行物

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報

問題の指摘

ページトップへ