大腸癌に対する集学的治療(兵庫医科大学医学会平成16年度学術講演会要旨)

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  • Multidisciplinary Approach for Colorectal Cancer

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抄録

近年,進行大腸癌症例に対する集学的治療が注目されているが,当科では,1986年より中下部直腸癌に対する術前化学放射線療法,大腸癌術後補助化学療法,肝転移症例に対する肝動注化学療法等の大腸癌集学的治療を行っており,それらの有用性を報告した.[方法および結果](1)中下部直腸癌症例では手術の改良に加えて,術前放射線療法を併用することにより,中下部直腸癌手術症例の90%で括約筋温存手術が行われ,98%の局所コントロールが得られた.(2)Dukes℃大腸癌症例におけるPMC補助化学療法により累積5年健存率が67%から88%に向上した(p<0.01)(3)切除不能肝転移症例に対してPMC肝動注化学療法を用いてhduction後,肝切除術(secondlook hepatectomy)を行うことで累積5年生存率が0%から41%に向上した(p<0.01).[結語]進行大腸癌症例に対して集学的アプローチで治療を行うことにより著明な予後改善が得られた.

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