ナノ結晶粒の協調運動による形態の形成
研究課題情報
- 体系的番号
- JP10450240 (JGN)
- 助成事業
- 科学研究費助成事業
- 資金配分機関情報
- 日本学術振興会(JSPS)
科研費情報
- 研究課題/領域番号
- 10450240
- 研究種目
- 基盤研究(B)
- 配分区分
-
- 補助金
- 審査区分/研究分野
-
- 工学 > 材料工学 > 無機材料・物性
- 研究機関
-
- 東京工業大学
- 研究期間 (年度)
- 1998 〜 2000
- 研究課題ステータス
- 完了
- 配分額*注記
- 12,600,000 円 (直接経費: 12,600,000 円)
研究概要
泡、細胞、ナノ結晶セラミックスなど、セル構造の集合体の協調運動による変形に共通する力学的原理を探究することを目的として、ナノ結晶セラミックスの協調運動による形態形成の特徴を調べ、これにより得られる新しい知見に基づいて3次元的幾何学モデルをコンピュータ上に構築して、形態形成の予測・制御の可能性を検討した。 1)ナノ結晶セラミックスの協調運動による形態形成の特徴を解明するために適したモデル材料として、3mol%203安定化正方晶ジルコニア多結晶体(Y-TZP)を選定し、その高温変形挙動、粒界偏析との関係、単結晶の変形との関連を調べた。正方晶ジルコニア単結晶の降伏応力の大きさより、粒内転位による変形は超塑性に大きな寄与をなしえないことを示した。 2)微細粒多結晶体の高温変形における普遍的な現象としての「超塑性」の本質を探るため、3次元シミュレーションを行い、結晶粒のダイナミックな運動と形態の変化を調べた。粒界すべりによる変形を再現するとともに、粒子スイッチングが結晶粒同士の接触の形成と分離のプロセスであることを明確にした。 3)粒界が形成する3次元ネットワーク構造のトポロジー変化は結晶粒の相互運動によって生じるだけでなく、曲率に駆動された粒界の運動(粒界移動)による粒成長においておこる。粒成長の決定論的な3次元粒界シミュレーションを行い、任意の初期構造から出発しても遷移期の後、定常的な粒界構造に到達すること、粒成長速度に関するvon Neumann-Mullins則、隣接粒子のトポロジーに関するAboav-Weaire則が成立することを示した。さらに、「生き残った粒子」の統計に基づく粒成長概念に対して、「消失する粒子」の統計に基づく粒成長概念の再定式化を提唱した。