本研究では、CF3基を導入したCzTRZ誘導体をアクセプターとして用いた分子間エキサイプレックス系をOLEDの発光層に採用することで、従来のOLED素子性能に低消費電力化、高輝度化、高耐久性を付与させる。本研究で開発するCzTRZ誘導体は分子全体にCF3基を導入しているため、HOMOとLUMO準位が従来のCzTRZ誘導体と比べて低くなる。そのため、CF3基を導入したCzTRZ誘導体を電子輸送層に用いることで、電子移動度の向上だけでなく、正孔の金属電極への流入を防ぐことができる。この分子設計により、小さな駆動電圧(3V以下)においても高輝度かつ高耐久性を併せもつ理想的な素子を実現できる。