シェーグレン症候群(SjS)は、唾液腺や涙腺などの外分泌腺が特異的に障害を受ける臓器特異的自己免疫疾患である。病理学的特徴として、罹患臓器である腺組織に自己反応性CD4+T 細胞と B 細胞が集積し、T・B 細胞の相互連関から特異な免疫ネットワークの破綻が生じ、腺組織の組織傷害が生じている。しかしその病態の詳細は未だ不明なため、ステロイドや唾液分泌促進などの対症療法に終始するのが現状で、有効な治療法がない。本研究では、SjS 患者の罹患臓器および末梢血より病因 T・B 細胞について明らかにし、それらを標的とした新規治療法の確立を目指す。