本研究では,オープンループ制御による天井走行クレーンの残留振動の抑制を目指して,固有振動数成分除去法による台車軌道の設計法を提案している.固有振動数成分除去法は,線形不減衰系に対して有限時間作用する外力が系の固有振動数の成分を持たなければ残留振動が発生しない,という性質に基づいたものである.これまでに,一質点モデルに対する本手法の有効性を明らかにしている.天井走行クレーンを対象とした残留振動の抑制および実機への適用を可能とする制御手法を確立すべく,多自由度系モデルに対する本手法の有効性,およびロープ長さの変化を利用したアクチュエータへの負荷を軽減する手法,について主に調べる.