本研究は,スマートナノ粒子としての極細金ナノロッド(Au UNRs)をプローブとして用い,その光学的特性を最大限活用するバイオイメージング技術の開発を目的とする.Au UNRsは,近赤外領域のプラズモン共鳴,高い膜透過性,スペクトルの形状依存性などの特性により,従来の球形ナノ粒子とは異なる新しい計測モダリティをもたらす.これらの特性を引き出すイメージング法として,干渉散乱顕微鏡と広帯域・波長可変の近赤外励起を統合した1粒子感度の分光フォトサーマル顕微鏡を開発し,生細胞内のひとつひとつのAu UNRsの吸収スペクトルを取得することを目指す.