抗体のエフェクター機能であるADCC活性は抗体Fcドメインと免疫細胞受容体FcγRIIIaとの相互作用を介して誘導される。本研究では、蛋白質間の相互作用において、その界面以外の表面電荷改変が結合親和性や熱力学・速度論パラメータに影響を及ぼす可能性に着目し、既報の表面電荷改変手法スーパーチャージによって改変した抗体とFcγRIIIa相互作用の解析を行う。等温滴定熱量測定(ITC)や構造解析、分子動力学(MD)シミュレーションを組み合わせて、抗体の表面電荷特性がFcγRIIIaとの相互作用に及ぼす影響を明らかにし、ADCC活性制御戦略において表面電荷という新たな設計パラメータの導入を試みる。