直腸脱を合併した骨盤臓器脱(腟断端脱、直腸瘤)に対して一期的に腹腔鏡下仙骨腟固定術および直腸固定術を施行した1例

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  • A successful simultaneous laparoscopic repair for post-hysterectomy vaginal vault prolapse and rectocele with rectal prolapse
  • チョクチョウダツ ヲ ガッペイ シタ コツバン ゾウキダツ チツ ダンタンダツ チョクチョウリュウ ニ タイシテ イチゴ テキ ニ フクコウキョウ カ センコツ チツ コテイジュツ オヨビ チョクチョウ コテイ ジュツ ヲ シコウ シタ 1レイ

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type:Departmental Bulletin Paper

我々は直腸脱を合併した子宮摘出後の腟断端脱、直腸瘤に対して腹腔鏡下に一期的修復術を施行した1例を経験したので文献的考察を加えて報告する。症例は75歳3回経産婦。会陰部の臓器脱出感を主訴に当院泌尿器科を受診。子宮脱に対して腟式子宮全摘術の既往歴がある。身体所見より膀胱瘤(StageⅠ)腟断端脱(StageⅢ)、直腸瘤(StageⅡ)および直腸脱と診断した。一期的に修復術を行う方針のもと2015年に腹腔鏡下に仙骨腟固定術および直腸固定術を施行した。手順として、まず腟断端周囲を充分に剥離してY字型メッシュを腟に固定しておいた。次いで直腸周囲を充分に剥離した後に仙骨前面に固定した正方形メッシュを直腸後壁に巻き付けて縫合固定した。最後に腟断端をY字型メッシュのアームで牽引して仙骨岬角右側に固定した。手術時間は8時間14分で、出血量は200gであった。術後経過は良好で術後6日に退院した。術後1年半を経過した時点では再発徴候や排泄障害は認めていない。直腸脱を合併した腟断端脱、直腸瘤に対して腹腔鏡下に仙骨腟固定術および直腸固定術を行うことは低侵襲で一期的に修復できる有用な術式であると考えられる。

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