山形市宝沢の<炭焼藤太>伝説 : 山形大学附属博物館蔵「炭焼藤太由来」の紹介をかねて

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Other Title
  • The Legend of Touta the Charcoal Roaster in Houzawa, Yamagata City : An Introduction of The Origin of Touta the Charcoal Roaster, a Treasure of The Museum of Yamagata University
  • ヤマガタシ ホウザワ ノ スミヤキ トウタ デンセツ ヤマガタダイガク フゾク ハクブツカン ゾウ スミヤキ トウタ ユライ ノ ショウカイ オ カネテ

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論文(Article)

序 都の姫君を妻に迎え、黄金の価値を教えられた貧しい炭焼きが、たちまちにして大金持ちとなる―このいわゆる〈炭焼長者〉の昔話は全国的に広く分布する。なかでも、東北地方においては源義経伝説の金売り吉次と結びつく形で独自な展開(いわゆる〈炭焼藤太〉伝説)を示してもいる。これらの事実については、すでに柳田国男が大筋を指摘しているわけだけれども、個別的な問題に関してはなお検討を要するところがなくもないように思われる。今回、柳田が見た可能性の高い資料「炭焼藤太由来」を山形大学附属博物館の収蔵品のなかから見出したので、その紹介をかねながら山形市上宝沢に鎮座する住吉神社の縁起として語られる〈炭焼藤太〉伝説を再検討の俎上にのぼせてみたい。「炭焼藤太」の名前だけは、横川啓太郎『唐松観音とその周辺』(昭和五十五年一九八〇)に引用された元禄六年(一六九三)の願書「乍恐以書付奉願候事」にも見えるところだが、山形市宝沢の〈炭焼藤太〉伝説のまとまった形態の資料として、現段階ではこの寛延三年(一七五〇)の「炭焼藤太由来」をもって嚆矢とすることになる。

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