エクアドルにおける児童労働と学校教育参加決定の相互関係

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  • エクアドル ニ オケル ジドウ ロウドウ ト ガッコウ キョウイク サンカ ケッテイ ノ ソウゴ カンケイ
  • Interaction of Child Labor and School Enrollment : A Case of Ecuador

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本稿では、エクアドルで公表された家計データEncuesta Condiciones de Vida 1998を使用して、エクアドルにおける児童労働力と学校通学の実態を明らかにすると同時に、それらの決定要因を実証的に検討する。 エクアドルにおける児童労働の特徴は、地方に在住している少年が最も労働活動に従事している比率が高く、続いて、地方に在住する少女、都市部に在住する少年と続く。児童労働の発生と世帯家族の生活水準との間には、明確な反比例の関係があることが示された。すなわち、世帯家族が経済的に貧困であれば、児童労働の発生する確率は増加する。 したがって、児童労働問題と貧困撲滅とは政策上深い関わりがあるといえる。また、子供の学校通学決定は親の教育レベルにかなり左右される。この結果から、教育機会の増大を図る政策を一時的にでも実施すると、後々の世代まで恒久的な学校教育参加率の向上につながる可能があることを示唆している。

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