左腎摘出術施行後に発生した乳糜漏の1 例

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タイトル別名
  • A CASE OF CHYLORRHEA AFTER LEFT NEPHRECTOMY
  • サジンテキシュツジュツ シコウ ゴ ニ ハッセイ シタ ニュウビロウ ノ 1レイ

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説明

症例は83歳,男性.左腎腫瘍,左腎静脈腫瘍塞栓,多発膵転移と診断.腎動脈の塞栓術を先行して施行し,翌日に左腎摘出術を施行した.術後に経口摂取を開始したところ翌日に留置ドレーンから乳白色の排液を認めた.術後乳糜漏と診断し,脂肪抑制食に変更したところ翌日にはドレーン排液は漿液性となり,その後は大きな問題を認めず経過した. 術後乳糜漏は比較的稀な合併症とされているが,臨床的には蛋白,リンパ球の漏出に伴う栄養・免疫面で問題を生ずるため早期に適切な治療が求められる.また大動脈周囲の剥離を要する手術時には本合併症の発生を留意しておく必要性がある.

収録刊行物

  • 三重医学

    三重医学 60 (1-4), 7-10, 2017-03-24

    三重大学医学部

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