本研究の目的は,大学生と短大生が感じているストレスを測り,学年ごとに様々な視点から比較し,大学生と短大生でどのくらいストレスを感じているのか,どのようなストレッサーにストレスを感じるのか,対処法,ストレスの考え方と捉え方の違いを検討することであった.そのため,大学生316名,短大生229名を調査対象として,自己評価質問紙形式の調査を行った.調査用紙はストレス反応尺度,ストレッサー尺度,コーピング尺度,認知的評価尺度から構成された.各尺度の平均得点を算出し,大学生と短大生の違い,学年間の違いなどを比較した.その結果,大学生と短大生ではストレス反応やストレッサー,コーピングなどの様相が異なることが示された.また,大学4年生はコーピング尺度や認知的評価尺度で他の学年よりも得点が高く,学年が上がることで学生生活の中でストレスのコントロールや対処を行えるようになる傾向が示唆された.
仁愛大学研究紀要. 人間学部篇 14 15-24, 2016-03-31
仁愛大学