唐人の対日交易 : 「高野雑筆集」下巻所収「唐人書簡」の分析から

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タイトル別名
  • トウジン ノ タイニチ コウエキ : コウヤザッピツシュウ ゲカン ショシュウ トウジン ショカン ノ ブンセキ カラ
  • The Chinese trade with Japan in the Tang Period : A Study of letters from the Chinese included in“KOUYA ZATUPITUSYU"

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抄録

「高野雑筆集」下巻所収「唐人書簡」の分析を通して,9世紀中葉に両浙地域を拠点とした唐人交易者の対日交易の実態を検討した。その結果,当該期に対日交易を活発化させた彼らに対し,日本は856年前後までには唐物使を派遣してその貨物に対する官司先買を強化したこと,このため唐人らは,日本に居留する近親者との面会の場面を利用し,貨物を密かに渡して官司先買を逃れようとしていたことなどが推定された。また,彼らのもたらす交易貨物には,彼らが本拠とした江南地域産のものだけでなく,その北方・南方から集められた品々が含まれていたことも確認した。

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