体操競技選手におけるイメージ想起中の脳活動の特徴

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タイトル別名
  • Characteristics of brain activity during mental imagery in gymnasts
  • タイソウ キョウギ センシュ ニ オケル イメージ ソウキ チュウ ノ ノウ カツドウ ノ トクチョウ

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説明

本研究の目的は,体操競技選手を対象として演技のイメージ想起中における脳活動の特徴と体操競技選手の目標イメージを想起する能力の違いによる演技のイメージ想起中の脳活動の特徴を明らかにすることとした。本研究の実験対象者は,体操競技選手22名であった。実験対象者は,イメージ能力を測定するために日本語版The Sport Imagery Ability Questionnaireの下位尺度である目標イメージの項目に回答し,実験課題である体操競技におけるゆかの演技のイメージ(Imagery task①および②)を実施した。Imagery task①では実験者が提示した演技構成でのゆかの演技をイメージさせ,Imagery task②では実験対象者が現在行っている演技構成でのゆかの演技をイメージさせた。また,実験課題中における実験対象者の脳活動はFunctional near-infrared spectroscopyによって測定した。その結果,Imagery task②はImagery task①よりも多くのChで酸素化ヘモグロビン(oxyhemoglobin; oxy-hb)が増加することが明らかとなった(p<.05, p<.01)。また,目標イメージ高群のImagery task①とImagery task②におけるΔoxy-hbは,目標イメージ低群よりも高いことが明らかとなった(p<.05)。本研究の結果から,体操競技選手における演技のイメージ想起中には運動プログラムの呼び出しやワーキングメモリーが関連している可能性が示された。これは体操競技選手の脳活動の特徴であり,本研究によってイメージトレーニングにおける有益な知見を得ることができた。

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