大学におけるジェネリック・スキル教育の意義と課題

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  • The Significance and Problems of Developing Generic Skills at University

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抄録

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高等教育においては、「21世紀型市民」の育成や高等教育のグローバル化(学位の国際通用性)、大学のユニバーサル化、質保証への対応という観点から、学士課程の学習成果(ラーニング・アウトカムズ)が求められるようになっている。そうした背景から、エンプロイヤビリティの意味合いを含むジェネリック・スキルの概念が、高等教育のカリキュラムに導入されるようになってきている。海外においては、学生の生涯に渡る発達という観点から大学における教育目標を定め、カリキュラムにおいてそれを涵養する組織体制づくりが進んでいる。日本においては、ジェネリック・スキルの教育目標の設定とカリキュラムの検討、専門教育と教養教育のそれぞれにおけるジェネリック・スキル教育目標の連関の検討という課題がある。ジェネリック・スキルを育成する教育は、教育方法の転換を伴うため、大学全体としての組織体制づくりを必要とする。しかし、大学生にとっては広い文脈の中で、自分の専門分野での学習を社会へと関係づける経験が可能となるため、極めて意義深い取り組みと言える。

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