黒毛和牛における地域資源や未利用資源の利用とビタミンコントロールによる肥育方法に関する試験(2) : 黒毛和種肥育におけるビタミンC剤の給与時期の検討

抄録

黒毛和種の肥育牛に対するビタミンC剤飼料添加試験を行った。肥育期間を前期(開始から13ヶ月齢)、中期(14から19ヶ月齢)及び後期(22ヶ月齢から終了)の3期間とした。試験はビタミンC剤中期給与区、後期給与区及び無給与区を設定し、給与した区においては1日40g/頭を6ヶ月間給与した。その結果は以下のとおりであった。1 1頭あたりの飼料摂取量は、濃厚飼料は去勢では中期給与区が4494.0kg、雌では後期給与区が4124.9kgと最も多く摂取した。2 ビタミンC剤に対する嗜好性については、個体差がみられたが、各区の飼料摂取量に有意な差はなかった。 3 増体成績は、終了時体重が無給与区>中期給与区>後期給与区の順に大きかった。全期間の1日当たりの増体量は、後期給与区がやや小さくなった。4 枝肉成績は、中期給与区が他の区より、ロース芯面積、脂肪交雑が優れており、肉の色沢、締まり及びきめも安定している傾向がみられた。5 血漿中ビタミンC濃度は、14ヶ月齢で最高値、以降は2.2から3.6mg/lの範囲で推移した。

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