本居宣長の哲学的思考と仏教教養 : 新しい宣長像の構築を目指して

書誌事項

タイトル別名
  • モトオリ ノリナガ ノ テツガクテキ シコウ ト ブッキョウ キョウヨウ : アタラシイ ノリナガゾウ ノ コウチク オ メザシテ
  • Motoori Norinaga’s Philosophical thinking and Buddhist culture : Aiming to build a new Norinaga statue

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抄録

従来本居宣長は仏教批判者とされ、多くの宣長研究において仏教思想は領域外に置かれてきた。だが『古事記伝』に見て取れる心と事と言語は一体不可分とする哲学的思考は、漢学・儒学にはなく元来仏教にあるものである。宣長は熱心な浄土宗徒の家に生まれ早くから仏教知識を身に付けた。二三歳で医学修行のために京都に遊学し漢学・儒学とともに歌学を学んで、中世歌人が拠り所にした『摩訶止観』から仏教の哲学的思考を会得し、松坂帰郷直後に執筆した歌論『排蘆小船』に活かした。やがて歌論から『古事記伝』へと発展させてその哲学的思考を『古事記』注釈の基礎に据えた。宣長の学問は仏教思想と深く関わっているのである。

意と事と言

相称ふ

中世歌論

摩訶止観

五陰・十二入・十八界

identifier:SK002900011159

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