書評 浜本満著『信念の呪縛:ケニア海岸地方ドゥルマ社会における妖術の民族誌』

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  • ショヒョウ ハマモトマンチョ 『 シンネン ノ ジュバク : ケニア カイガン チホウ ドゥルマ シャカイ ニ オケル ヨウジュツ ノ ミンゾクシ 』

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抄録

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本書は、ケニア海岸地方のドゥルマ社会を30 年に亘って調査してきた著者による妖術についての民族誌である。著者によるドゥルマ社会についての単著としては、2001 年に出版された『秩序の方法:ケニア海岸地方の日常生活における儀礼的実践と語り』[浜本 2001]があり、本書は二冊目に当たる。『秩序の方法』の出版後、著者はジェームズ・クリフォードの『文化の窮状』[クリフォード 2003]を太田好信らと共訳し、その延長線上に編まれた教科書的な論文集『メイキング文化人類学』[太田・浜本 2005]に収められた論文で独自の民族誌論を展開している。本書には、新たに書き下ろされた多くの章が含まれるが、直接的には、2007 年以降に著者が精力的に発表してきた理論的・民族誌的論考の延長線上に位置づけることができる。そのうちのいくつかは加筆修正した上で本書にも採録されており、新たに書き下ろされた章と合わせて一貫性が持たされている。しかし、本書の内容は、2005 年以前の著作とも密接に関連しており、それらとの関連を射程に入れた上で理解されるべきである。

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