バイオプシー家畜胚の保存技術の確立(第1報)

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  • バイオプシー カチクハイ ノ ホゾン ギジュツ ノ カクリツ ダイ1ポウ

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抄録

バイオプシーなどを行なった体外操作胚の凍結保存後の生存率および受胎率は低いとされている。このためこれらの技術的な問題を解決するためにガラス化保存法の研究開発が進められつつあるが、これに使われる耐凍液は毒性が強く、使用する際には融解後この耐凍液を除去し移植を行なわなくてはならず農家などの庭先での応用のためには技術の簡易化が必要である。今年度は体外操作胚のガラス化保存および融解後の生存性について検討した。ガラス化方法は従来のガラス化保存と比較して冷却速度が速く、より胚へのダメージが少ない方法であるアルミプレートガラス化法を用いた。ガラス化胚保存後融解し、培養した後生存を確認できた胚は雌雄判別胚で8個(生存率88.9%)、体外受精胚で5個(生存率100%)、核移植胚で40個(生存率85.1%)であった。対照胚の生存数は5個(生存率55.6%)であり体外操作胚の全てにおいて85%以上の高い生存率を示し、アルミプレートガラス化保存がバイオプシーなどの体外操作をうけた胚の保存に有効であることが示唆された。

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