AHP(階層化意志決定法)によるうどん用小麦粉選定要因の解明

書誌事項

タイトル別名
  • AHP カイソウカ イシ ケッテイホウ ニ ヨル ウドンヨウ コムギコ センテイ ヨウイン ノ カイメイ

この論文をさがす

説明

讃岐うどん用の高品質小麦として香川県農業試験場が育成した品種‘さぬきの夢2000’の栽培が進められ、うどん店での利用推進も図られているが、評価は多様である。そこで、AHPを用いて、うどん店が小麦粉選定時に重要視する項目(選定要因)の重要度を計量化し、主成分分析によって、うどん店の属性と選定要因との関係を検討した。1.AHPによる分析結果から、うどん店における小麦粉の選定要因は、大きく見ると「麺の品質」で5割、「粉の品質」で3割が決まった。細かい項目でみると、主なものは「粉の質」、「麺の味」、「こし」であり、これらで約4割が決まった。とくに「こし」は重要度の個人差が少なく、確実な選定要因であった。2.うどん店が評価する‘さぬきの夢2000’の粉の特徴は「麺の味」、「のどごし」、「麺の香」であった。3.主成分分析の結果から、‘さぬきの夢2000’の粉の使用希望度が高いのは、年齢が高く、玉卸・半生うどんの製造割合が高い店であること、「のどごし」、「こし」を重視する店で‘さぬきの夢2000’の粉の評価が高いこと、「麺の香」を重視するのは経験年数が長く、半生うどんも作る比較的飲食率の高い店であることがわかった。4.以上のことから‘さぬきの夢2000’の粉は「のどごし」を重視し、比較的年齢が高く、熟練したうどん職人で、半生麺も作っている店に受け入れられやすいと考えられた。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ