東京湾生物相モニタリング調査(2) : マアナゴ(Conger myriaster)の餌生物の動向について

書誌事項

タイトル別名
  • Faunistic monitoring survey in Tokyo Bay(2) : Change of food organisms for conger eel Conger myriaster
  • トウキョウワン セイブツソウ モニタリング チョウサ(2)マアナゴ(Conger myriaster)ノ エサ セイブツ ノ ドウコウ ニ ツイテ

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説明

1 1992~2011年の生物相モニタリング調査の結果をもとに、餌生物の資源動向について検討を行った。その結果、2001年以前と比べ2002年以降には、平均CPUEで1/3程度まで低下した。2 月別CPUEの低下は春から夏にかけて顕著で、この時期の餌料環境が大きく低下したことが明らかとなった。3 春から夏に主漁期を迎えるマアナゴでは、前年の幼魚と主漁期の資源量指数との間に高い相関が見られたが、餌生物の減少とともにこの関係が崩れた。4 海洋観測の結果から、冬季には外洋系水の影響による水温と塩分の上昇が認められた。また、近年貧酸素化する水域が拡大し、解消時期が遅れる傾向が認められた。このような変化は、餌生物の分布のみならず、繁殖や生残に大きな影響を与えていると考えられた。5 餌生物の種組成の変化は2001-2002年を境界に起こったが、量の減少はそれにやや遅れて起こった。マアナゴ資源の減少は、この量的変化による影響ではないかと推察される。

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