アクティブ・ラーニングへの懐疑 : 学問の新自由主義化に抗するために

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タイトル別名
  • アクティブ ・ ラーニング エ ノ カイギ : ガクモン ノ シン ジユウ シュギカ ニ コウスル タメニ
  • A Critical Consideration on “Active Learning” : Against Neoliberalization of Academics

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抄録

本稿では,大学への「アクティブ・ラーニング」の導入が推し進められる社会状況を,新自由主義における主体化という観点から考察する。文部科学省や中教審の言説において,アクティブ・ラーニングは「社会」に役立つ「能動的」な「主体」の育成を志向している。これに対し,次の 2 点を指摘できる。第 1 に,「主体」であるとは権力に服従することである。第 2 に,ここでの「社会」は新自由主義という時代状況を前提としたものにほかならない。だとすれば,アクティブ・ラーニングは新自由主義体制に適合的な主体を形成するものといえる。そのうえで本稿が強調したいのは,第 1 と第 2 の論点が不可分であるということだ。学問の価値を守るためには,かかる社会状況への批判的視座が不可欠である。

主体化

新自由主義

アクティブ・ラーニング

identifier:SH000800010952

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