著明な顔面浮腫および眼球結膜浮腫を呈したSLEの1例

  • 鈴木 亜希子
    医療法人医仁会さくら病院皮膚科
  • 新谷 洋一
    名古屋市立大学大学院医学研究科加齢・環境皮膚科学教室
  • 磯村 巌
    名古屋市立大学大学院医学研究科加齢・環境皮膚科学教室
  • 小林 桂子
    名古屋市立大学大学院医学研究科加齢・環境皮膚科学教室
  • 森田 明理
    名古屋市立大学大学院医学研究科加齢・環境皮膚科学教室
  • 菅野 重
    名古屋市立東市民病院皮膚科
  • 坂野 章吾
    名古屋市立大学大学院医学研究科臨床分子内科学教室血液・膠原病内科
  • 上田 龍三
    名古屋市立大学大学院医学研究科臨床分子内科学教室血液・膠原病内科

書誌事項

タイトル別名
  • Severe Facial Edema and Chemosis in Systemic Lupus Erythematosus
  • 症例 著名な顔面浮腫および眼球結膜浮腫を呈したSLEの1例
  • ショウレイ チョメイナ ガンメン フシュ オヨビ ガンキュウ ケツマク フシュ オ テイシタ SLE ノ 1レイ

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説明

37歳の女性。長時間の日光曝露後から結膜の浮腫が出現し,その後眼瞼や顔全体に浮腫が拡大した。約1ヵ月後より発熱,下痢も生じるようになったため当科を受診した。初診時眼瞼を中心とする顔面全体と眼球結膜に著明な浮腫があり,紅斑は頬部にわずかに認められた。その後数日間で浮腫はさらに増強し,顔面の紅斑は徐々に拡大し,蝶形紅斑となった。皮膚病理所見では液状変性と軽度のリンパ球浸潤を認めた。検査所見では白血球,血小板の減少,低補体血症を認め,抗核抗体および抗DNA抗体が陽性であった。光線過敏,口腔内潰瘍があり,精査にて漿膜炎を認めた。以上からSLE と診断しプレドニゾロン25mg/日で治療を開始,50mg/日に増量したところ症状および検査所見の改善を認めた。またヒトパルボウイルスB19 IgM抗体が一時陽性であったがその後陰転化し,ヒトパルボウイルスB19感染症の併発が考えられた。

収録刊行物

  • 西日本皮膚科

    西日本皮膚科 69 (2), 131-136, 2007

    日本皮膚科学会西部支部

参考文献 (20)*注記

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