知的障害児におけるカウンティングと行動調整機能の発達連関 : 単純運動反応の行動調整課題に基づく検討

書誌事項

タイトル別名
  • Counting Performance and its Developmental Relation to the Verbal Regulation of Behavior in Children with Intellectual Disabilities
  • チテキ ショウガイジ ニ オケル カウンティング ト コウドウ チョウセイ キノウ ノ ハッタツ レンカン タンジュン ウンドウ ハンノウ ノ コウドウ チョウセイ カダイ ニ モトヅク ケントウ

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説明

知的障害児は、カウンティング能力とともに、言語の行動調整機能の遅滞を示す。本研究はカウンティングスキルと単純運動反応の行動調整機能について、発達連関をオーダリング分析により検討した。対象者はMA3歳〜6歳の知的障害児51名と健常児50名とした。健常児では、単純運動反応の行動調整課題の達成は、数3と数5の事物の取り出し課題の達成に先行した。知的障害児では、数3と数5の取り出し課題達成の後に、単純運動反応の行動調整課題が達成できた。このことは、言語の行動調整機能が発達途上にある知的障害児にとって、カウンティングのみの指導は、効果的でないことを示唆する。また、知的障害児の数7の等価課題の達成は、教示の回数だけ手を叩いたり、音の回数を数えるなどの事象カウンティングや行動調整課題の達成と密接に関連することが指摘でき、数5以上では、事象カウンティングを含む多面的な指導が効果的であることが示された。

収録刊行物

  • 特殊教育学研究

    特殊教育学研究 40 (2), 205-214, 2002

    一般社団法人 日本特殊教育学会

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