犬のインスリノーマ22症例における治療法と予後の関連

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タイトル別名
  • Relationship between Treatment and Prognosis of Canine Insulinoma: 22 Cases (1997-2006)
  • イヌ ノ インスリノーマ 22 ショウレイ ニ オケル チリョウホウ ト ヨゴ ノ カンレン

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抄録

犬のインスリノーマ22症例における臨床的特徴および治療法と予後の関連について検討した。19例が体重20 kg未満の中・小型犬であり、大型犬に好発するという報告とは異なる傾向を示した。手術を実施した16症例中11例(69%)で転移を認め、従来の報告よりも高率であった。外科療法を行った症例の1年生存率 (56%)は、従来の報告とほぼ同様であり、生存期間について内科療法のみを行った症例との間に有意差は認められなかった。一方無症候期間は、内科療法のみを行った症例と比較して有意に延長した( P=0.0099)。内科療法のみを実施した6症例中5例が、3ヵ月以内に臨床症状を再発した。また、ステロイドやジアゾキサイドの副作用も認められたことから、内科療法単独では良好なQOLを保ちにくいと考えられた。以上より、他臓器への広汎な転移がなければ、腫瘍の減量を目的とした外科療法が有効であることが示唆された。<br>

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