小児外科疾患を有する極, 超低出生体重児 16 例の検討

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  • Analysis of Premature Babies Less Than 1, 500 Grams at Birth With Surgical Disorders

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抄録

【目的】過去10年間に経験した極低出生体重児(出生体重1, 000∿1, 499g)及び超低出生体重児(同1, 000g未満)の小児外科疾患症例に対し救命率向上に必要な因子について検討した.【方法】1989年から1998年の10年間に当科で経験した新生児外科症例274例中, 極低出生体重児および超低出生体重児であった16例(全症例の5.8%, 男児11例, 女児5例)に対し診断, 治療および成績について診療記録からretrospectiveに検討した.【結果】極低出生体重児は11例, 超低出生体重児は5例であった.出生体重は平均1, 144g(668∿1, 456g)であり, 在胎期間は平均30週3日(24∿39週)であった.疾患の内訳は消化管奇形が7例, 胎便栓症候群4例, 壊死性腸炎2例, 横隔膜ヘルニア及び胃破裂, 先天性肺嚢胞症が各1例ずつであった(重複含む).合併奇形は4例で心奇形を, 2例で外表奇形を認めた.染色体異常は18 trisomyを1例認めた.治療成績の検討では生存率は極低出生体重児91%, 超低出生体重児20%であった.極低出生体重児では6例に, 超低出生体重児では5例全例に手術を施行したが, 後者で2例が術後早期にDICで, 他の2例は約2カ月後にDICおよび脳室内出血で他病死した.【結論】今回の検討では極低出生体重児の治療成績は良好であったが, 超低出生体重児に関しては更なる向上が望まれた.

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