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- 大塚 忠義
- 早稲田大学
書誌事項
- タイトル別名
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- The Relation between Surrender Value and Premium of Life Insurance
- セイメイ ホケン ノ カイヤク ヘンレイキン ト ホケンリョウ ノ カンケイ ニ カカル コウサツ
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抄録
従来,解約返戻金は保険契約者の持ち分として積立てた金額から一定の控除を行ったものと観念されてきたが,保険法の改正をきっかけに解約返戻金の意義について議論が行われている。しかし,伝統的な生命保険の解約返戻金の性格に係る議論は,現在に至るまで結論がついていない。<br />本稿では,経済学の見地から保険料,保険料積立金,および解約返戻金の関係を分析し,現実的な仮定に基づき試算することによって,次のような結論を導いた。<br />標準責任準備金の導入前の保険料の計算基礎と保険料積立金の計算基礎が一致するという前提のもとでは,解約返戻金は保険契約者の持ち分として積立てた金額から一定の控除を行ったものであった。しかし,標準責任準備金の導入により,保険料の計算基礎と保険料積立金の計算基礎が一致しなくなった後は,解約返戻金は保険契約者の持ち分から一定の控除を行ったものとはいえない。すなわち,解約返戻金を付随的な給付であるとしてきた主たる根拠が成立しなくなった。
収録刊行物
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- 保険学雑誌
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保険学雑誌 2014 (624), 624_123-624_122, 2014
日本保険学会
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詳細情報
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- CRID
- 1390001205163986560
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- NII論文ID
- 130004714242
- 40020042698
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- NII書誌ID
- AN00228119
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- ISSN
- 21855064
- 03872939
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- NDL書誌ID
- 025405864
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可