内部モデルを持ち、学習する意思決定主体・複合主体系の数理モデル

書誌事項

タイトル別名
  • On mathematical models of learning agent and their poly-agent system -Each agent has an internal cognition model
  • ナイブ モデル オ モチ ガクシュウ スル イシ ケッテイ シュタイ フクゴウ シュタイケイ ノ スウリ モデル

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説明

本小論は、問題解決モデル研究において発案した「主体」に関する数理モデルの説明を行なう。「主体」に関する知的機能の概念化の議論を手始めに、その主たる機能とも言うべき「認識」「学習」を論じうる「内部モデルを持つ主体」ならびに「学習過程」の形式化に言及する。<BR> その上で、筆者らの発案した「主体」の数理モデルを説明し、その特徴を述べる。3種類の「(単調)学習過程」の考え方を説明し、数値例を示しながら、各々の学習過程の数値例を示す。「モデル空間」などの諸概念についても数学的性質とともに言及する。<BR> 「複合主体系」の定式化例として、前述の主体モデルにより構成される「階層機構モデル」を説明し、階層システム論・組織論上の特徴に触れる。いくつかの組織学習過程における数値例を示す。また、「相互作用系」の定式化例として、「ハイパーゲーム」に言及する。これら数理モデルは、ゲーミング・シミュレーション、エージェント・シミュレーションのモデル構造の基礎を供するもので、問題解決モデル研究においては、これら3種類のモデルを混合させて問題解決に迫る「混合アプローチ」が有望である。数理社会学モデルとの接点についても触れたい。

収録刊行物

  • 理論と方法

    理論と方法 14 (2), 2_53-2_71, 1999

    数理社会学会

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