看護学生向け緩和ケアの講義による終末期患者に対する態度育成の効果―FATCOD FormB-Jを用いた講義前後の比較―

  • 清水 佐智子
    鹿児島大学医学部保健学科 看護学専攻 臨床看護学講座

書誌事項

タイトル別名
  • Investigating positive attitudes towards terminal patients among nursing students:using the Frommelt Attitude Toward Care of Dying Scale, Form B, Japanese version;effects of palliative care lectures and experience with death and terminal care

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抄録

この研究の目的は,①看護学生の終末期患者に対する態度は,講義によって向上するか,②身近な死の経験や看取り経験がある学生は,そうでない学生よりも終末期患者へ対する態度が前向きか,を明らかにすることである.FATCOD(Frommelt Attitude Toward Care of Dying Scale)-FormB-Jを用いて調査を行い,得点を緩和ケアの講義前後,死別や看取り経験ごとに比較した.69名から回答が得られ,「Ⅰ.死にゆく患者へのケアの前向きさ」「Ⅱ.患者・家族を中心とするケアの認識」の両者で,講義後の点数が有意に高かった(p<0.0001).死別・看取り経験の比較では,有意差がなかった.看取り経験がある学生は,点数が高い傾向にあった.終末期ケアの内容を含む緩和ケアの講義は,看護学生の終末期患者に対する態度向上に有用であることが示唆された.

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