各種食肉の消化酵素分解物における抗酸化作用の検討-その畜種別差異の比較検討-

  • 竹田 志郎
    宮崎大学大学院農学工学総合研究科
  • 久保田 大樹
    宮崎大学農学部応用生物科学科
  • 竹之山 愼一
    南九州大学健康栄養学部管理栄養学科
  • 河原 聡
    宮崎大学大学院農学工学総合研究科 宮崎大学農学部応用生物科学科
  • 六車 三治男
    宮崎大学大学院農学工学総合研究科 宮崎大学農学部応用生物科学科 南九州大学健康栄養学部管理栄養学科

書誌事項

タイトル別名
  • カクシュ ショクニク ノ ショウカ コウソ ブンカイブツ ニ オケル コウサンカ サヨウ ノ ケントウ : ソノ チクシュベツ サイ ノ ヒカク ケントウ

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抄録

本研究では食肉の消化酵素分解物の抗酸化作用についてDPPH ラジカル消去法および酸素ラジカル吸収能(ORAC) 法により検討した。その結果、牛肉、豚肉、鶏肉の消化酵素分解物に、抗酸化物質であるカルノシンと同等以上の抗酸化活性が認められたが、それらの活性値に大きな差異は認められなかった。ORAC 法により、各種食肉の消化酵素分解物の抗酸化力持続能を比較したところ、消化酵素分解鶏肉の抗酸化力持続継時変化様式は、消化酵素分解牛肉および豚肉の継時変化様式と異なった。この要因として、消化酵素処理により生じたペプチドの種類が影響している可能性が考えられた。以上より、ヒトが食肉を摂取したとき、体内で消化により生じる食肉分解物が抗酸化作用を発揮する可能性が考えられた。また、各種食肉消化酵素分解物を構成するアミノ酸類の違いにより、 ORAC 法の抗酸化力持続継時変化様式が異なることが示唆された。

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