幼児の仲間への働きかけと遊び場面との関連

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タイトル別名
  • Initiation of Interactions with Peers in Play: A Longitudinal Study of Preschoolers
  • ヨウジ ノ ナカマ エ ノ ハタラキカケ ト アソビ バメン ト ノ カンレン

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抄録

幼児の仲間への働きかけと遊び場面との関連を検討した。幼稚園で3歳児から3年間, ビデオによる自由遊び場面の自然観察をおこない, 観察対象園の遊びとしてよく見られ, 仲間との相互作用の開始場面も多く生じた5場面を比較した。区画/コーナー遊びは他と区切られた場所で, ごっこ遊びがおこなわれることが多い。遊びの展開状況をすぐに理解することは難しく, 参加には役が必要である。4歳児で遊び内容に沿った働きかけは少なく, 明示的仲間入りが多かった。組み立て遊びでは材料の運び出しや組み立てによりメンバーの出入りが多く, ごっこ遊びが並行していることも多い。4歳児で注意のひきつけ, 明示的仲間入りが多かった。砂遊びはオープンスペースで砂や水を使う活動であり, 3歳児で呼びかけ, 自分の活動提示, 相手が必要なものを与えるなど暗黙的な働きかけが多かった。躍動遊びは動的な活動であり, 3, 4歳児で仲間と同じような動きにより入っていくことが多かった。ルール遊びには一定のルールや順序があり, 4, 5歳児で明示的仲間入りが多かった。幼稚園で特徴的な場面において幼児がどのようにして集まり, 相互作用を開始しているのかを捉えることができた。

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被引用文献 (1)*注記

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