はじめに(ビタミン類縁化合物に関する最近の研究)

  • 一瀬 宏
    東京工業大学大学院生命理工学研究科

書誌事項

タイトル別名
  • ビタミン類縁化合物に関する最近の研究
  • ビタミン ルイエン カゴウブツ ニ カンスル サイキン ノ ケンキュウ

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説明

「ヒトの栄養に必須であるものの, 体内で生合成することができず食品から摂取しなければならない微量有機化合物」というビタミンの定義から考えると, 厳密な意味でのビタミンには含まれないが, ヒトの健康に重要な意味を持つ生理活性有機化合物が知られている. これらをビタミン類縁化合物と称する. ビタミン類縁化合物は大きく分けると, 必須の生理作用を有するが体内で生合成されうるもの, 体内で生合成されないがその化合物の作用が生命維持に必須とは考えられないものに分類できる. 体内で生合成される化合物であっても, 生体内での必要量は発達や老化, 運動負荷や病態時などには変わる可能性があり, 生体内での生合成量が必要かつ十分であるかについては慎重な検討が必要である. また, 動物体内で生合成されず, 主に植物や微生物によって生産される化合物については, 膨大な数の化合物があるが, 疾病予防のために有効な化合物も多数存在すると考えられる.

収録刊行物

  • ビタミン

    ビタミン 78 (11), 544-, 2004

    公益社団法人 日本ビタミン学会

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