転移性皮膚癌の予後と治療―当センター260例の解析―

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  • Prognosis and Treatment of Metastatic Skin Cancers
  • テンイセイ ヒフ ガン ノ ヨゴ ト チリョウ : トウ センター 260レイ ノ カイセキ

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抄録

<p>転移性皮膚癌260例の臨床的特徴と予後について解析を行った.原発臓器は乳腺が33%と肺が29%で全体の6割以上を占め,次いで腎,食道,胃,甲状腺が多かった.皮膚転移から原発癌の診断に至った症例は全体の17%であった.皮膚転移診断後の生存期間中央値は7カ月と極めて不良であったが,乳癌では疾患本来の予後を反映して56カ月と最も長かった.転移性皮膚癌の病変数(単発vs多発),診断契機(皮膚が先行vs原発が先行),治療(全切除vs姑息切除)は予後に有意な影響を持たなかった.転移性皮膚癌を治療する目的は延命ではなく,あくまで局所制御に基づくQOLの保持であることが示された.</p>

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