サイレージの乾物含量並びに飼料価値の評価に関する研究 : VI.水分定量のためのトルエン蒸留法,凍結乾燥法及びガスクロマトグラフィーの評価と応用
-
- 内田 仙二
- 岡山大学農学部
書誌事項
- タイトル別名
-
- Studies on the Evaluation of Dry Matter Content and Feeding Value in Silage : VI. Estimation and application of toluene distillation method, freeze drying method and gas chromatography for moisture determination
- サイレージの乾物含量並びに飼料価値の評価に関する研究-6-水分定量のためのトルエン蒸留法,凍結乾燥法及びガスクロマトグラフィーの評価と応用
- サイレージ ノ カンブツ ガンリョウ ナラビニ シリョウ カチ ノ ヒョウカ
この論文をさがす
説明
サイレージの水分(乾物)定量のための改良法である修正トルエン蒸留法(TD),凍結真空乾燥法(FD),ガスクロマトグラフィー(GC)及び比較対照の加熱乾燥法(OD)の各法により水分定量試験を行い,定量値を比較検討するとともに,それらの応用について考察した。アルファルファとイタリアンライグラスの生草及びサイレージをそれぞれ分析試料に用い,上記各法により水分定量を実施した。実験結果より,生草では各定量法による定量値の差は小でODのみ若干高い値であった。いっぽう,サイレージでは各法にとる定量値の差が大で,他の方法に比べODでは有意に高く,GCでは有意に低い値が得られた。なお,いずれの試料においてもTDとFDによる定量値間に有意差は認められなかった。農家で生産された26点のイタリアンライグラスサイレージ(IS)及び36点のトウモロコシサイレージ(CS)を試料に用い,発酵品質と化学成分を調査するとともにOD,FD及びGCにより水分定量を実施した。供用したサイレージのFLIEG法による品質評点は,ISで67.8±25.6,CSで89.3±17.3であり,揮発性成分含量も試料により大きく異なった。水分の定量値(OD,FD,GC)はそれぞれ,ISで62.84±10.14,59.83±10.74,58.23±9.93(%),CSで67.40±6.16,65.95±6.29,64.03±6.73(5)で各方法による定量値間に有意差が認められた。定量値の相互関係について解析した結果,両種サイレージともODと他の方法との間に高い相関が検出され,ODの定量値からFD並びにGCの値が推定できる可能性が推察された。両実験の結果から,サイレージの水分含量をより正しく測定するために,これら改良法またはその推定法の有用性が示唆された。
収録刊行物
-
- 日本草地学会誌
-
日本草地学会誌 39 (2), 155-161, 1993
日本草地学会
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390001205754597504
-
- NII論文ID
- 110006410698
-
- NII書誌ID
- AN00194108
-
- ISSN
- 21886555
- 04475933
-
- NDL書誌ID
- 3842434
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
- IRDB
- NDL
- CiNii Articles
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可