ラットの成長および腸内菌叢に及ぼすエノキタケ投与の影響

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タイトル別名
  • Effect of Enokitake (Flammulina velutipes) on the Growth and Intestinal Micro flora of Rats

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抄録

基本飼料の一部をエノキタケで置き換えた飼料を幼若ラット(6週齢:113g)に104日間投与し,ラットの生長に及ぼす栄養学的な影響を明らかにする目的で実験を行った.エノキタケを投与した結果,対照群に比べ次のような結果を得た. 1)体重は,7〜42日目および63日目で増加の抑制が見られたが,70日目以降では順調な成長を示した. 体重増加率は,0〜78日目までの期間,低い値を示した.2)飼料摂取量は,7〜78日目までの期間,飼料効率およびタンパク質効率は,0〜7日目,0〜14日目,0〜28日目および0〜42日目,エネルギー効率は,0〜7日目,0〜14日目で低い値を示した.3)7〜14日目の第1回窒素出納実験結果は,窒素の消化吸収率,窒素利用率および窒素バランスの低下が見られた.28〜35日目の第2回窒素出納実験結果は,窒素利用率で高い値を示した.4)臓器重量(カーカス比)では,盲腸重量の増加,後腹壁脂肪,小腸および大腸重量が減少を示し,小腸が長くなる傾向が見られた.5)後腹壁脂肪の脂肪酸組成はC18:2(n-6)で高く,C16:0で低い値を示した.一方,肝臓の脂肪酸組成は,C18:2(n-6)で高い値を示した.6)肝臓のタンパク質および脂質量は,差が認められなかった.7)盲腸内容物全量のLactobadllus spp.の菌数は,高い値を示した.以上のことから,ラットにエノキタケを百日以上投与すると,エノキタケは脂肪蓄積防止作用および腸内有用細菌(Lactobacillus spp.)を増加させる効果があること,その栄養学的機能は食物繊維であることがわかった.

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参考文献 (21)*注記

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001206223016576
  • NII論文ID
    110008679433
  • NII書誌ID
    AA12493760
  • DOI
    10.24465/apmsb.6.4_151
  • ISSN
    24330957
    13453424
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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