化学処理を施した松樹のマツノマダラカミキリに対する誘引効果

書誌事項

タイトル別名
  • Attractiveness of Chemical-treated Pine Trees for <i>Monochamus alternatus</i> HOPE (Coleoptera: Cerambycidae)
  • 化学処理を施した松樹のマツノマダラカミキリに対する誘引効果〔英文〕
  • カガク ショリ オ ホドコシタ ショウジュ ノ マツノマダラカミキリ ニ タイ

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説明

松の生木に市販のエタノール (99.5%) あるいはアセトン (98%) を処理したところマツノマダラカミキリが強く誘引された。産卵食痕は処理孔から幹に沿って垂直に分布していた。剥皮すると,死滅した篩部ゾーンが上方に数m,下方に0.5mまっすぐに延びているのが見られた。オーレオレジンがこの篩部ゾーン内に数か所沈積していた。化学約障害を受けた樹幹部の抽出物組成は伐倒木からの揮発成分と同じであった。同定されたモノテルペン炭化水素はα-ピネン, β-ピネン, β-フェランドレソ,ミルセン,カンフェン,リモネン,および少量のサビネン, γ-テルピネン, p-シメン,テルピノレンであった。アセトン処理した松樹の揮発物質はおもに α-ピネン, β-ピネソとエタノールであり,これらがマツノマダラカミキリ誘引に関連していると思われる。50%フェンスルフォチオン(殺センチュウ剤)で前処理した溶媒処理木は,マツノマダラカミキりの攻撃にもかかわらず,したがって多数のマツノザイセンチュウが侵入したと思われるが枯死しなかった。

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