緑茶ポリフェノールの生体調節作用に関する分子栄養学的研究

  • 立花 宏文
    九州大学大学院農学研究院生命機能科学部門食料化学工学講座

書誌事項

タイトル別名
  • Molecular Nutritional Study on the Bioregulatory Effects of Green Tea Polyphenols
  • 緑茶ポリフェノールの生体調節作用に関する分子栄養学的研究(令和元年度日本栄養・食糧学会学会賞受賞)
  • リョクチャ ポリフェノール ノ セイタイ チョウセツ サヨウ ニ カンスル ブンシ エイヨウガクテキ ケンキュウ(レイワ ガンネンド ニホン エイヨウ ・ ショクリョウ ガッカイ ガッカイショウ ジュショウ)
  • (JSNFS Award for Excellence in Research (2019))
  • (令和元年度日本栄養・食糧学会学会賞受賞)

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説明

<p>緑茶の多彩な生理作用 (抗がん作用, 抗アレルギー作用, 血圧降下作用, 脳血管障害予防作用, コレステロール低下作用など) にはエピガロカテキンガレート (EGCG), エピカテキンガレート, エピガロカテキン, エピカテキンなどのカテキン類が関与している。特にEGCGは緑茶に特有な成分であり, 緑茶の生理作用に深く関係していると考えられている。著者らはEGCGの細胞膜受容体として67-kDaラミニンレセプター (67LR) を同定した。また, EGCGの抗がん作用, 抗アレルギー作用, 抗炎症作用などの生理作用は67LR依存的であること, EGCGの67LRを介した生理作用の発現過程 (EGCGセンシング) にMYPT1, eEF1A, PP2A, Akt, eNOS, sGC, PKCδ, 酸性スフィンゴミエリナーゼ, スフィンゴシンキナーゼ1, cGMPといった分子が関与することを明らかにした。一方, 緑茶と併用摂取する食品因子がEGCGセンシングに作用することでEGCGの生理作用に影響を及ぼすことを示した。</p>

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参考文献 (32)*注記

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