スクールカウンセラーによる教師に対するコンサルテーションの研究動向と課題

書誌事項

タイトル別名
  • Trends and Issues in Research on Consultation for Teachers by School-counselors in Japan
  • スクールカウンセラー ニ ヨル キョウシ ニ タイスル コンサルテーション ノ ケンキュウ ドウコウ ト カダイ

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説明

本研究は,学校に関わるコンサルテーションの中でもスクールカウンセラー(以下SC)が教師に対して行うコンサルテーションに焦点化し,それに関する国内の研究動向を明らかにし,研究の特徴と課題,今後の方向性を考察することを目的とした。研究の分析から,事例・実践研究が多く,理論的背景や定義が曖昧な研究もあることがわかった。事例研究の分析では,対応する課題は不登校に限らず多様であり,コンサルティは担任・養護教諭が多く必要に応じて対象が拡大すること,継続方法や方針共有の枠組みは柔軟で,コンサルティ以外への関与が並行する例が多いことが明らかになった。問題を把握し,アセスメントを行い,それを伝え,対応を検討するという過程と並行して,SC視点の提供や情緒的支援,経過の共有が行われていた。一方,SCに限らないコンサルテーションの過程と比較すると,関係づくりは開始前に行われ,対応への評価や終わり方が明確でない可能性が見受けられた。今後の方向性として,それらの意味を明らかにする研究が必要と考えられた。また,理論的背景や事例報告の形式を整えること,コンサルティ視点からの研究が今後の課題と考えられた。

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