重度失語における理解の保存

書誌事項

タイトル別名
  • Preservation of comprehension abilities in severe aphasia; aspects of situation judgement in clinical setting of speech language therapy
  • 重度失語における理解の保存 : 言語治療現場における状況判断の諸相
  • ジュウド シツゴ ニ オケル リカイ ノ ホゾン : ゲンゴ チリョウ ゲンバ ニ オケル ジョウキョウ ハンダン ノ ショソウ
  • —言語治療現場における状況判断の諸相—

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説明

<p>【要旨】 重度失語の状況判断について、回復期リハビリテーション病院で、一定期間、標準的な言語訓練を受けた失語症者40例のデータを分析した。発症3か月以内の失語の重症度と状況判断は概ねパラレルではあるものの厳密な対応関係とは言えず、失語が最重度であっても、複数の情報を関連付けて判断できる能力を保持している例は存在すること、中でも、年齢が比較的若い例では、AQが極めて低くても、状況判断が保たれている可能性があることが示唆された。4~6か月の標準的言語訓練を受けた後は、最重度失語症であっても、失語症重症度の改善に加えてRCPM得点が大きく上昇し、複数の情報を関連付けて判断できると思われる者が、40例中12例存在し、高齢であってもその変化がみられることが示された。一方で、標準的な言語訓練を経ても、RCPMが0点のままである最重度失語症者が40例中11例存在し、状況判断能力にはある種の限界があることも推察された。</p>

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