書誌事項
- タイトル別名
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- Changes in cognitive and affective factors for crime and criminal justice: A comparison between 2007 and 2020
抄録
<p>本研究では,2007年(351名)と2020年(800名)のデータを用いて,一般市民の犯罪に対する情報接触,感情(不安感,予期後悔),認知要因(リスク,コスト等),回避行動,厳罰化,加害者権利制限,再犯可能性,被害者感情緩和等に関する認識およびそれら要因間の関連性の変化を検討した。各下位項目をt検定した結果,2020年は2007年よりも不安感,リスク認知,厳罰化や再犯可能性なども減少していた。しかしコスト認知や回避行動自体も減少していた。多母集団同時分析(CFI=.843, PCFI=.798, RMSEA=.041)の結果,2007年は一般犯罪リスク,性犯罪リスク,心理的コストが直接あるいは予期後悔を介し回避行動に影響していたが,2020年は心理的コストと予期後悔のみで,回避行動に及ぼす要因が減少していた。また2020年の方が2007年より,被害者感情緩和が加害者権利制限に及ぼす影響が強く,被害者感情緩和には加害者の権利制限も必要と考えていた。これらより,一般市民は加害者に寛容になってきており,社会内処遇をするための土壌が整ってきつつある。ただし防犯意識や回避行動の低下が懸念される。</p>
収録刊行物
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- 日本心理学会大会発表論文集
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日本心理学会大会発表論文集 84 (0), PE-019-PE-019, 2020-09-08
公益社団法人 日本心理学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390008841537458432
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- NII論文ID
- 130008126887
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- ISSN
- 24337609
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可