あいづち行動における価値観の韓日比較

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  • Comparison of Attitudes toward Back-Channel Behaviors between Koreans and Japanese

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説明

本稿は、韓国人と日本人のあいづちの頻度、あいづちのイメージや先取りのイメージなどについて、聞き取り調査とアンケート調査を行ない、その運用の実態を対照社会言語学的な観点から具体的に明らかにしたものである。ここで、今回の調査から明らかにし得たことを例示すると、次のようである。 まず、韓国人のあいづちの打ち方は日本人によく似ているが、その頻度においては日本人のほうが高い。また、韓日とも、くだけた話題のインフォーマルな場面 では、そうでない場面に比べてあいづちの頻度が多くなる。 次に、あいづちの多く打つ人に対する評価では、韓国人はマイナス評価を、日本人はプラス評価を下している。逆に、あいづちを少なく打つ人に対して韓国人はプラス評価を、日本人はマイナス評価を下している。この点、韓国と日本とはまったく異なっている。 そして、注目しなければならないことは、韓国人は日本人より先取りや言いかえを多用するということである。なお、先取りに関する違和感は日本人のほうが高いが、先取りの現われる確率は、日韓ともに、話し手と聞き手の間に情報が共有されている場合やくだけた話題のインフォーマルな場面 で高くなる、という傾向がうかがえた。

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