良性卵巣腫瘍茎捻転に対する術前CT値と肉眼的壊死所見,病理学的壊死・出血に関する後ろ向き検討

書誌事項

タイトル別名
  • A retrospective study of relation between computed tomography attenuation values and histopathologic necrosis for ovarian torsion
  • リョウセイ ランソウ シュヨウ ケイ ネンテン ニ タイスル ジュツゼン CTチ ト ニクガンテキ エシ ショケン,ビョウリガクテキ エシ ・ シュッケツ ニ カンスル ウシロ ムキ ケントウ

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説明

卵巣腫瘍茎捻転では術中の卵巣壊死所見によって卵巣温存の可否を判定して術式を決定するが,しばしば肉眼的壊死所見と病理学的壊死診断が乖離することが問題となっている.それゆえ,術前検査で病理学的壊死を予測できれば病理学的壊死診断の精度をより向上させ,患者利益に寄与する術式選択ができると考えるが,術前画像検査と病理学的壊死の関連を検討した報告は検索する限り確認できない.そこで今回,術前単純CT検査のCT値と病理学的壊死・出血との関連および術中肉眼的壊死所見と病理学的壊死との関連を検討した.結果は術前CT値から病理学的壊死は予測できなかったが,肉眼的壊死所見がある場合に病理学的出血を91%に認め,病理学的壊死は29%に認めるのみであったことから,卵巣腫瘍茎捻転の術式選択において卵巣温存をさらにはかれる可能性があると考えられた.〔産婦の進歩75(3):221-229,2023(令和5年8月)〕

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