海藻由来硫酸化多糖類の食品機能性

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タイトル別名
  • Food Scientific Bioactivities of Seaweed-Derived Sulfated Polysaccharides
  • Focusing on the Immunomodulatory Effects of Fucoidan
  • フコイダンの免疫制御作用を中心に

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説明

<p>四方を海に囲まれた日本の近海には,1,500種ほどの海藻が生育しており,海藻は日本において極めて重要な海産資源の一つとなっている.海藻の利用範囲は食にとどまらず,医薬品や生化学工業製品の製造,そして,バイオエネルギーへの変換など,ブルーカーボンやSDGsに関わる様々な事業が展開されている(表1).また,私たち日本人が身体に良い食材として昔から好み食している海藻は,酢の物やサラダ,みそ汁の具など日常の食卓に欠かすことはできない.対して,海藻食の文化を持たない英米では,海藻を「seaweed(海の雑草)」と表記しているが,健康志向が高まるにつれて「sea vegetable(海の野菜)」という呼び名も広まっている.その背景には,2013年の「和食」のユネスコ無形文化遺産登録があると思われる.海藻は,和食文化を支える「出汁」の素材として欠かすことができず,また,豊富に含まれる多種のミネラルやカロテノイドおよび水溶性食物繊維は海藻に高い栄養的価値を与えるとともに,心血管疾患等の発症リスク低減に寄与することが疫学的な研究調査から明らかにされている(1).本稿では,海藻“ぬめり”成分の硫酸化多糖類(特に,フコイダン)が持つ免疫調節作用を中心に,その健康維持に寄与する生理機能に関する科学的知見を紹介する.</p>

収録刊行物

  • 化学と生物

    化学と生物 61 (11), 539-546, 2023-11-01

    公益社団法人 日本農芸化学会

参考文献 (19)*注記

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