九州大学宮崎演習林におけるシカの食害に伴うスズタケ消失の動態 : 2003 年および2014 年と2024 年の比較

書誌事項

タイトル別名
  • Dynamics of Sasa borealis (Hack.) Makino et Shibata in the Shiiba Research Forest, Kyushu University: The change from 2003 and 2014 to 2024
  • キュウシュウ ダイガク ミヤザキ エンシュウリン ニ オケル シカ ノ ショクガイ ニ トモナウ スズタケ ショウシツ ノ ドウタイ : 2003ネン オヨビ 2014ネン ト 2024ネン ノ ヒカク

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説明

ニホンジカの過採食が報告されている九州大学宮崎演習林において,スズタケ(Sasa borealis(Hack.)Makino et Shibata)の動態を記録するために,2021 年および 2024 年に宮崎演習林でスズタケの健全度調査を行い,2014 年からの変化を明らかにした。また,2021 年から 2024 年におけるスズタケの動態を 250 m メッシュ毎に詳しく記録した。2024年には,演習林において 2014 年までに消失したスズタケが回復した場所は確認されていない。2014 年に津野岳団地において残存していたスズタケは,2024 年にはわずか一部を残し全て消失していた。三方岳団地と津野岳団地において実施したスポットライトセンサスの結果,各団地におけるニホンジカの生息密度は,三方岳団地では 2006 年から 2024 年にかけて減少傾向にあり,津野岳団地では 2006 年から 2016 年にかけて急激に増加し,スズタケの消失時期と一致していた。津野岳団地におけるスズタケの衰退・消失にはニホンジカの生息密度が影響しており,僅かに残存するスズタケも今後消失する可能性が高いことが示唆された。

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