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- 皆川 正和
- 東北大学大学院理学研究科化学専攻
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- 早下 隆士
- 東北大学大学院理学研究科化学専攻
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- 岱 青
- 東北大学大学院理学研究科化学専攻
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- Bartsch Richard A.
- テキサス工科大学化学科
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- 寺前 紀夫
- 東北大学大学院理学研究科化学専攻
書誌事項
- タイトル別名
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- Design of a podand fluoroionophore and its recognition function for lead ion.
- ポダンドガタ ケイコウ プローブ ノ セッケイ ト ナマリ イオン ニンシキ キノウ
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説明
鉛 (II) イオン選択的な認識を目的として, 結合部位に擬18-クラウン-6構造を持ち, 光情報変換部位に酸解離可能なダンシルアセトアミド基を有する新規ポダンド型蛍光プローブ (PD-18C6) を設計した. 70%1,4-ジオキサン-30%水 (v/v) の混合水溶液中で, 溶液pHを変化させた際の紫外・可視吸収, 蛍光及び励起スペクトルの解析から, アセトアミド基の酸解離は, 紫外・可視吸収及び蛍光スペクトルの短波長シフトを伴う発蛍光強度の増大を誘起することが分かった. PD-18C6の酸解離は, 鉛 (II) との結合によって促進されるため, pH4~5の条件において, 鉛 (II) に対する発蛍光型の応答を得ることができた. PD-18C6との鉛 (II) 錯体の1H-NMR及びIRによる解析から, 鉛 (II) イオンはPD-18C6の擬18-クラウン-6空孔に, ダンシルアセトアミド基のプロトンとイオン交換した構造で取り込まれていることが分かった. 金属イオンに対する選択性を明らかにするために, 70%1,4-ジオキサン-30%水 (v/v) 中, pH4.3の一定条件下において, 鉛 (II), 亜鉛 (II), カドミウム (II) 及びカリウム (I) 存在下におけるPD-18C6の蛍光応答を調べた. その結果, PD-18C6の選択的な発蛍光応答は, 鉛 (II) イオンにのみ見られることが分かった. これらの結果は, PD-18C6蛍光プローブが, 水系試料中の鉛 (II) イオン認識試薬として期待できることを示すものである.
収録刊行物
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- 分析化学
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分析化学 51 (9), 681-687, 2002
公益社団法人 日本分析化学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282679028985088
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- NII論文ID
- 110002905119
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- NII書誌ID
- AN00222633
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- COI
- 1:CAS:528:DC%2BD38Xnt1Grsbk%3D
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- NDL書誌ID
- 6300580
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- ISSN
- 05251931
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
- Crossref
- NDL-Digital
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可