施設在住要介護高齢者の意欲 (Vitality Index) に関する縦断研究

  • 寺岡 加代
    東京医科歯科大学歯学部口腔保健学科口腔健康推進統合学講座口腔健康教育学分野
  • 森野 智子
    静岡県立大学短期大学部歯科衛生士学科

書誌事項

タイトル別名
  • Longitudinal Study on Vitality Index of the Dependent Elderly at a Care Facility

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説明

高齢者の意欲 (Vitality Index) の1年後の変化ならびに変化に関連する背景因子の分析を目的とする縦断調査を実施した。<BR>調査対象は介護老人福祉施設在住の要介護高齢者118名 (男性25名, 女性93名, 平均年齢 : 84.2±7.7歳) である。<BR>意欲の評価指標は介護者の観察による客観的評価であるVitality Indexを使用した。また意欲の背景因子のうち口腔機能として, 現在歯数, 簡易機能歯ユニット, 改訂水飲みテスト, その他の因子として, 年齢, 性別, 要介護度, 食形態, 食事の自立度, 体格指数, 血中アルブミン値, 共存疾患数, 認知機能を評価した。<BR>分析の結果, 対象者の約6割は1年後にVitality Indexが低下すること, ならびに低下に関連する因子は食事動作の自立度であることが認められた。したがって, 要介護高齢者の意欲の低下を予防するためには, 食事動作の自立を維持することが重要であることが示唆された。

収録刊行物

  • 老年歯科医学

    老年歯科医学 25 (2), 115-122, 2010

    一般社団法人 日本老年歯科医学会

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