蠅症を伴った耳介疣状癌の1例

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タイトル別名
  • A case of verrucous carcinoma on the ear with dermal myiasis

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抄録

症例は66歳の男性である。5年前より右耳介後面に腫瘤を自覚するも放置していた。今回,耳介腫瘤からの出血を訴え受診した。耳介皮膚に腐敗臭を伴う隆起した腫瘤を認め,腫瘤内に数匹の蛆虫を認めた。生検では有棘細胞癌が疑われた。手術は耳垂を一部残し,耳介を切除した。腫瘍の全摘標本では,核の異型性は目立たないが疣状構造を形成して外方向に増殖する扁平上皮性の腫瘍であり,疣状癌と診断した。術後3年を経過したが,再発やリンパ節転移はみられない。疣状癌はリンパ節転移や遠隔転移は稀であり,適切な切除により治癒すると考えられている。

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参考文献 (6)*注記

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