トロンボモジュリンによる致死性因子HMGB1の制御機構

  • 伊藤 隆史
    鹿児島大学大学院医歯学総合研究科血管代謝病態解析学
  • 川原 幸一
    鹿児島大学大学院医歯学総合研究科血管代謝病態解析学
  • 橋口 照人
    鹿児島大学大学院医歯学総合研究科血管代謝病態解析学
  • 丸山 征郎
    鹿児島大学大学院医歯学総合研究科血管代謝病態解析学

書誌事項

タイトル別名
  • Thrombomodulin maintains the systemic circulation in good condition
公開日
2009
DOI
  • 10.2491/jjsth.20.418
公開者
一般社団法人 日本血栓止血学会

この論文をさがす

説明

急性炎症とは,生体にとっての非常事態体制である.感染を察知した免疫細胞や,損傷に伴って壊死した細胞は,High mobility group box 1 protein (HMGB1) を放出することによって周囲に非常事態宣言をする.これを受けた周囲の細胞は,炎症,免疫,組織修復のプログラムを立ち上げ,非常事態に対応しようとする.このように,HMGB1は生体防御的役割を担っているが,その一方で,大量に産生されて全身を循環するHMGB1は,全身性炎症反応症候群(SIRS)や播種性血管内凝固症候群(DIC)を引き起こし,致死的に働く.このHMGB1の全身化を防ぐ役割を担っていると考えられるのが,抗凝固タンパク質として知られるトロンボモジュリン(TM)である.TMはトロンビンと結合するとともにHMGB1とも結合し,トロンビン-TM複合体がHMGB1を分解して不活化する.TM は凝固反応や炎症反応を多面的に制御していると考えられる.

収録刊行物

参考文献 (34)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ