イギリスのECEC政策にみる連続のなかの変革――「漸進的変化」に着目して――

書誌事項

タイトル別名
  • Incremental Change in English ECEC Policy under New Labour
  • イギリス ノ ECEC セイサク ニ ミル レンゾク ノ ナカ ノ ヘンカク : 「 ゼンシンテキ ヘンカ 」 ニ チャクモク シテ

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説明

<p>本研究は,イギリスECECシステムの特徴である「サービスの財源・供給における複合構制(mixed economy)」と「幼児教育と保育の分離」の2点を「漸進的変化」の理論的枠組みを用いて捉え直し,それぞれの変化の性格とその背景にある要因を明らかにすることを目的とする.</p><p>上の2点について先行研究では,保守党政権からの政策の「連続性」が強調される傾向にある.しかし,イギリスで実際にECEC政策の形成過程に関わった13名を対象に行ったキー・インフォーマント・インタビュー調査の結果,「複合構制」については制度の「横滑り(drift)」,「幼児教育と保育の分離」については制度の「堆積(layering)」という漸進的変化の一形態であることが実証された.さらにこうした変化が生じた背景として,それぞれ「政策と市場をとりまく変化」と「主要大臣間の政策アジェンダの衝突」という要因が明らかになった.</p>

収録刊行物

  • 社会福祉学

    社会福祉学 58 (1), 13-25, 2017

    一般社団法人 日本社会福祉学会

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